今回は、前日の雨で安房川もやや増水していましたが、心地よい風と、静けさの中、ゆっくりとしたペースでカヤックを漕いで、ひととき水上の別世界を楽しく旅することが出来ました。
そんな中、ひときわ印象的だったのは、一般的には白サギと呼ばれるサギの仲間コサギの姿でした。
コサギ 小鷺(コウノトリ目 サギ科)
全身がホワイトの羽で覆われている、日本のサギの中では最も小さなサギ。「グウーグウー」「ゴアーゴアー」等と鳴きます。
夏羽は頭部に2本の長い冠羽と、背中に飾り羽があるのが特徴的。
アフリカ、オーストラリア、ユーラシア大陸に広く分布。日本では本州から九州にかけて集団で繁殖し、屋久島でも留鳥として1年中見られます。
名前の由来は、「鷺」の鳴き声が騒がしいという意の「騒(サヤ)ギ」に由来する説。
羽の白さから、「サヤケキ(鮮明)」「ケサギ(清)」又は「イサギヨキ(浄)」が転じた説等があるそうです。
比較的、どの地域でも見られ普段からよく見る鳥なのですが、川の深みのある緑色と、木々の鮮やかな葉のグラデーションの中、全身真っ白な羽毛に包まれた彼らの佇まいは、とても柔らかくしなやかで、羽を広げた時の動きやその美しさは目を見張るほどでした。
こんな風に感じることが出来るのも、静けさをキープできるカヤックと、ゆとりある時間の流れならではの賜物なのだと感じます。
連日激しい雨の日々ですが、梅雨、風雨の中、彼らは自然の中でどうやり過ごしているのでしょうか?
そして、久しぶりにカヤックの上でムビラを弾くことも出来、
川面にやわらかいその音色が響き渡りました。
ムビラガイド 濱田 森