台風7号が接近する中、7月1〜2日で森に1泊してきました。台風に限らず低気圧がこの島にじわじわ接近してくると、山の天候は早めに崩れ出し、すっぽり雲に覆われることが常です。そんな時の森は霧や雨でウルウル状態。雨を嫌う大人が多いのは世の常ですが、雨の森は美しいのも世の常です。
2日の夜には台風が接近してくる予報だったので、最近の屋久島の警報の出方からすると、2日の昼過ぎに警報が出るかもしれないな。そしたら最悪、山にとじこめられるかもしれない可能性もあり得るな。そんな最悪のシナリオを踏まえつつ、いつもより2食分多めにザックに詰め込んで、焼酎も2倍にして、スタート!
ヒメシャラの花が林床を彩り、雨を喜ぶかのようにカエルがケロケロ〜
梅雨も終盤。夏本番に向けてヒメハルゼミがいっせいに鳴き
サワガニもいたるところでチョキチョキ。数日前は卵を抱えてました。サワガニの卵って意外と大きんですね。そして、サワガニが木に登っているの初めて見た!森はいつも新発見があって飽きることがないですね。
そしてそして、終始雨だった水墨画のような霧の森歩きを讃えるかのようにサンセットタイムだけ太陽が姿を現してくれました。なんて絶妙なタイミングで雲がとれるんだろう。屋久島の神様はいつも小出しに僕らに感動の世界を披露してくれます。いつも本当ちょっとだけなんだよな〜。でもその一瞬でいつも人生が変わってしまう人生の連続です。
縄文杉にあった時より、二人の笑顔が素敵だったことは言うまでもありません。台風前、台風後はかなりの高い確率で空がドラマチックになりますね。
そして、高塚の森は夕日時間に歩くと本当幻想的な風景が広がっていて、屋久島でもトップクラスに美しい森だと僕は思っています。1泊の縄文杉トレッキンでも、1泊の縦走でも、この森に到達するときは皆クタクタになっていることが多いです。里での宿での1泊を山に変更して、ぜひ2泊で山に入って欲しいです。丸1日この高塚の森をじっくり味わう時間を作ったなら、どれだけ屋久島の森が奥深いものなのか体感してもらえると思います。
今日の夕照のベストショットを高塚山フォトギャラリーにアップしました。
1日の夜、メールを確認すると仲間のガイドから1件もメールが。
「明日のシャトルバス運休になったよー。」
え〜!予想外。夕方のバスは運休しないようだけど、これは早めに下山するに限るなということで、お昼には荒川登山口に到着。タクシーで無事下山しました。2日目は、雨も止み静寂の森歩きができました。嵐の前の静けさがなんとも言えず心地いいトレッキングでした。