梅雨のど真ん中、2泊3日で奥岳に入ってきました。濃霧のち濃霧! 屋久島の山岳エリアの梅雨は、もう霧雨でウルウルで森は最高に美し状態です。しかし、今回は永田岳で日の出を見たいというリクエストで始まった山旅。期待は限りなく低いことは、素人の方でもわかるような天候。
2日間、雨で予想通り日の出を拝むことはできず。最終日、日の出を狙える時間を見越して起きるものの雨は変わらずシトシト。
「どうしますか。今日が最終日。朝日狙いますか。」
「可能性にかけて行ってみたいです!」
こんな言葉をかけてくれることが、ガイドとしてどんなに嬉しいことか。全員がネガティブな思いを抱えていたと思うのだけれど、あの一言が、全てを、屋久島の天気をも変えたように思います。
見晴らしのいい場所まで行っても、予想通り真っ白だったけど、日の出の時間にだけちょうど雲がとれ始めた。その時間3分くらいだっただろうか。いつもじゃありえない北の空が染まりだし、きっともう2度とないような雲の劇でした。台風接近はいつも空がドラマチックになりますね。

厚い雲の隙間から
「ダメかもしれないけど、やってみる」
大きな哲学をもらった山行となりました。
素敵な言葉をありがとう、やっこちゃん。