ピラミッド型でアジサイのような花を咲かせる、ノリウツギの花が咲いていました。
ノリウツギは、北海道から九州までの高原や山地に分布するアジサイの仲間で、アジサイとは異なり、背丈が2メートルから5メートルほどになります。
樹皮に含まれる粘液を利用して製紙用の糊を作ったことから「ノリノキ」との別名があり、名の由来ともなっています。
アイヌ語では「サビタ」といい、北海道では「サビタの花」と呼ばれ、根はパイプの材料として優良で、北海道産の「サビタのパイプ」が知られます。
またハナカミキリやハナムグリなどの訪花性の昆虫が多く集まります。
花は枯れてからも茶色くなって翌年まで残るため、和歌山県南部の山間部では娘を嫁に出すときに「ノリウツギの花が無くなるまで帰るな」と言って送り出す地域があるそうです。
ノリウツギ/糊空木
学名 Hydrangea paniculata
アジサイ科 アジサイ属
分布 北海道、本州、四国、九州、中国、ロシア