コハウチワカエデ
葉のグラデーションがキレイなコハウチワカエデの紅葉の時期になりました。
コハウチワカエデは、本州、四国及び九州に自生する日本固有のカエデの仲間。ハウチワカエデに似ますが、葉や樹形がより小型なためコハウチワカエデと名付けられました。
ハウチワカエデは葉が直径10センチ以上になりますが、本種は5~8センチ程度と小さめ。葉柄は2~5センチで花の直径と同じくらい。葉の裏面の葉脈や葉柄、若い枝に細かな毛が多いことが大きな特徴。他の似たようなカエデと見分けるポイント。若葉の頃は葉の表面にも白い毛が見える。葉の切れ目は普通、5~11ほど。
紅葉期には葉色の異なる葉が混在するばかりか、一枚の葉でも部分的に色合いが異なり、趣があります。山地の渓谷沿いなどに多く、水面に乗り出すように枝葉を広げて紅葉する様は美しい。
別名イタヤメイゲツ(板谷名月)は、秋の名月の時期に落葉すること、月明かりでも十分に綺麗な紅葉を観賞できることに由来するメイゲツカエデ(ハウチワカエデ)に似るが、葉の様子がイタヤカエデに近いことにちなみます。
樹皮は淡い青褐色で表面の凹凸は少ないが、樹齢を重ねると縦皺ができ、材は器具材として使われます。
コハウチワカエデ/小葉団扇楓
学名 Acer sieboldianum
ムクロジ科 カエデ属
北海道、本州、四国、九州に分布