コショウノキの沈丁花にも似た白い花が、霰降る森に、ひっそり咲いていました。
小さくあまり花が目立たないので、見落としてしまいそうな感じなのですが、近くでよく見ると、シンプルで可愛らしい花です。
コショウノキは、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属に分類される常緑小低木の1種。和名は、果実がコショウのように辛いことから来ているとも言われます。
ジンチョウゲ 属は世界に約95種あり、アジア、ヨーロッパに分布。
国内では、関東地方以西の太平洋側〜沖縄の林内に生息。
樹高は1mほど。
樹皮ははじめ緑色で、のちに紫褐色。葉は互生。葉身は長さ4〜16cm、幅1.5〜4cmの長楕円形または倒披針形。
縁は全縁。表面は光沢があり、両面とも無毛。
雌雄別株。
枝先に芳香のある花を頭状に数個つける。萼筒は白色、肉質で厚く長さ8〜10mm。先は4裂し、外面に細い毛が密生。
蕾の時は花序全体が総苞に包まれる。
果実は液質の核果。直径8mmほどの球形で、5、6月ごろに赤く熟しますが、有毒成分(ダフネトキシン)が含まれ、炎症が引き起こされると、腎臓、や循環器系、中枢神経に重代な損傷を与えることもあるとのこと。
なので本当にコショウのように辛いのか、試してみたくなりますが、やめておきましょう(笑)
しかし、ツグミや、セキレイなどの鳥たちは、ダフネトキシンに対して免疫を持っていると考えられているそうです。
コショウノキ/胡椒の木 学名:Daphne kiusiana
ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属
分布 | 在来種 本州(関東地方以西の太平洋側)、四国、九州、沖縄、朝鮮 |