ギンリョウソウ (銀竜草)Monotropastrum humil
モッチョム岳の登山道でひっそりと命を育むギンリョウソウが生え始めてきました。
別名 ユウレイタケ、スイショウランと言われる植物で、腐敗植物として最も有名です。英語でも、Ghost plant(幽霊草)、Indian pipe(インディアンのパイプ)、Waxflower(ロウの花)と、いろいろイメージが湧いてくる楽しい花です。
葉緑素がないのでほとんどが白で、そのかたちを竜にみたて「銀竜草」の名がつけられました。
植物の中では光合成をやめて、菌類(キノコやカビの仲間)から栄養を奪って生きるものが知られていますが、ギンリョウソウもそんな「菌従属栄養植物」の1種で、ベニタケ類の菌糸から栄養を得ています。
光を必要としないため、暗い森の中でも難なく暮らしていけます。
先端に紫色の小さな花を咲かせ、実をつける約2か月間だけ森の中で見られます。
僕は森でギンリョウソウを見るたびに、ムーミンに出てくるニョロニョロを思い出し微笑ましい気持ちになります。
花ことば:はにかみ、そっと見守る
ギンリョウソウ (銀竜草)Monotropastrum humile
ツツジ科 ギンリョウソウ属の多年草
分布:全国
生育環境:針葉樹林や広葉樹林のしめった腐植に生える
花期:5〜8月