イヌガシの、赤い花が咲きはじめていました。
小さく地味な花なので、遠目には花が咲いているとは、わかりづらいですが、近くで見ることができれば、カワイらしいちょっと南国チックな花です。
今回撮影したイヌガシはちょっと距離があり、花の細かな様子がわかりづらくてゴメンなさい!
イヌガシは本州の関東南部以西・四国・九州・琉球・朝鮮南部に分布する常緑小高木。
花は早春から咲き始め、雌雄異株。
果実は秋に黒紫色に熟します。
イヌガシはドングリのなるブナ科のカシ類とは縁の遠い、クスノキ科に属しています。
しかし、葉をもんでもクスノキのような強いショウノウの匂いはなく、クスノキ属とは別なシロダモ属に分類されています。
和名のイヌガシは、ブナ科コナラ属のカシの材質は非常に硬く粘りがあり、木刀、道具の柄などに最適で古くから用いられて来ました。それに対してイヌガシは、材としての価値が低いというところから。
イヌガシはシロダモとよく似ていますが、葉の裏はシロダモのように輝くほど白くはない点。ヤブニッケイとも似ていますが、イヌガシの葉はヤブニッケイよりも長い点で区別しやすいです。
また。イヌガシの材は器具材や薪炭材として利用されたそうです。
イヌガシ 犬樫
学名 Neolitsea aciculata (Blume) Koids
クスノキ科 シロダモ属
分布 本州(関東地方南部以西)、四国、九州、沖縄、朝鮮、台湾