今回は地学部の合宿のサポートで来られたそうですが、今度は顧問をされている生物部の合宿でぜひ屋久島に来たいとおっしゃっていました。
シマサクラガンピ (島桜雁皮) ジンチョウゲ科 ガンピ属
四国の一部の地域や、九州の山地に自生する、高さ2メートル程の落葉低木。
名前の由来は、サクラに似た樹皮を持ち、紙の王様とも言われる「雁皮紙」(ガンピ紙)の製紙原料にされることから。
移植に弱く、栽培は困難とされる植物。
ガンピ繊維の長さは、平均3、16ミリ。幅0,019ミリと細かく、その繊維から作られる紙肌は滑らかで、光沢があり、その薄さにも関わらず、水に濡れた状態でも非常に高い強度を保つ。
長期保存に対しても虫食いが少なく、変色が少ないことも特長とされ、奈良時代から、上級階層では、永久保存を期待する書冊を作るのにも愛用されたそうです。
現在でも、伝統技術を守る職人が居て、兵庫県の命がけで和紙づくりに取り組まれているという職人さんの、
「私は、1000年後の自分の紙に自信を持っています。」
というこんな言葉に込められた、気概と日本の製紙技術のすごさをシマサクラガンピを調べて知り、いつか、実物の雁皮紙を手にとって見てみたいと思いました。
ムビラガイド 濱田 森