シシラン 獅子蘭 Vittoria flexuosa
シシラン科 シシラン属
草丈 葉身の長さ15〜45センチ程の常緑性単葉のシダ
分布 日本の関東以西から、琉球列島、朝鮮半島、中国、ヒマラヤ、マレーシア
生育地 山林中の、岩上や樹幹に着く。
撮影地 白谷雲水峡 標高600メートル付近
シシランは、着生植物(樹木にくっついて生活する植物。寄生植物と異なり、くっついている植物から栄養を吸収するのではなく、その場の養分、水分は、雨や霧などで補給し、光合成しながら生活しています。)で、群生も多く見られます。
流線型の葉は、一見、ランのように見えますが、葉裏の胞子嚢を確認すると、『なるほど、シダの仲間なんだな。』と納得です!
植物は、大きく3つの種類に分けられます。
コケ植物、シダ植物、種子植物。
シダ植物は、系統学的に、コケ植物(コケ類)と、種子植物との中間の植物群とされています。
水分や養分を通す、維管束系を持つ点で、種子植物と共通した性質を持ち、胞子で繁殖する点で、コケ植物と同様の性質。
植物に関心のない人には、シダ植物は特に遠い存在かもしれないのですが、彼らのメカニズムや、個性を知っていくと、少し身近に感じられるような気がします。
僕もまだまだ、シダについては、知らないことだらけなので、これからもっと知りたいなと思っています。
シシランの名前は、大株が獅子の鬣(たてがみ)に見えることからきている説があるのですが、今回写真を撮りながら、確かにそんな風にも感じました。