今回はムビラトリップ初のツアー!
ムビラとは( Mbira)とは
アフリカ、ジンバブエ、ショナ族の伝統楽器。
雨音やオルゴールの様な深く優しい音色がします。
両手の親指を主に使って弾くことから親指ピアノとも呼ばれ、祖先や精霊などと交信する神聖な楽器でもあります。
ムビラトリップでは、屋久島の自然の中で、トレッキング、カヤック、キャンプ等をしながら、ムビラガイドの演奏するムビラを聴いたり、ワークショップで弾き方を習い、ムビラの曲を弾けるようになる体験が出来ます。
この日は、連休でいつもより人の多い白谷雲水峡でしたが、タイミング良く、他の人々とバッティングせず、静寂が保て、ステキなご夫婦とムビラと、素晴らしい時間を過ごす事が出来ました。
思いがけず、オニヤンマの産卵シーンに出会いました。
登山道上の小さな水たまりに、体を立てた姿勢で、チョン、チョンと何度も尾を差し込んでいました。
オニヤンマ トンボ亜目 オニヤンマ科
北海道から八重山諸島まで、日本列島に広く分布する日本最大のトンボ。
屋久島では体長8センチ程と他地域より小型。
幼虫(ヤゴ)が成虫になるまで5年ほどかかり、その間に10回程脱皮をするそうです。
トンボでは最強とも言われ、大顎の力も強く、時にはアブやスズメバチを食べてしまうこともあるとのこと。
飛翔時の最高時速は約70キロで、スズメバチの最高時速40キロの倍近くの速さで、ホバリング(空中静止)やバック飛行も可能なスーパー昆虫なんですね!
先月ライブで初めてムビラを聴いて、関心を持ち参加して下さった奥さんと、ムビラを生で聴くのは初めてだというご主人。
ムビラの基本的な弾き方と、1曲をゆっくり僕から教わると、独特のやわらかい音色に、魅きこまれた様で、沢の流れる音や鳥の声の中、森に溶け込みながら、集中して弾いていました。
森の中に、ムビラが優しく響いている間、気のせいなのか、いつもよりこの場所が美しく、生命力に満ちている様に感じました。
お二人が弾いているのを見ながら、自分がずっと心に大切に描いていたムビラトリップがこんな良い形で、実現したことが感慨深く、感謝の気持ちと共に涙が溢れてきました。
ムビラを無心に弾き始めると、あっという間に時間が経ち、まるでちょっと、浦島太郎みたいにタイムトリップをした様な感覚にもなります。
短時間で、お二人ともしっかり1曲弾ける様になり、最後は独りの独奏、2人の合奏、僕も入って3人の合奏と、森のライブを楽しみました。
合奏では、お二人とも、「音が共鳴した時のハーモニーがとても良いですね!」と、合奏の心地よさも体感して頂けて、何よりでした。
ムビラは、独奏でも充分楽しいのですが、合奏すると、音が重なり合って、音の糸で織物を織りなすように、独特の音の世界が出現し、合奏の感覚はなんとも言い難い、深いここち良さがあります。
旅の終わりには、お二人の結婚式で披露されたという、ピアニストでもある奥さんが作曲された「ありがとう」という心のこもった歌を二人のアカペラでプレゼントして頂き、感無量になりまた涙してしまいました。
この日は朝から、苔の森に差し込む光が特別美しい1日で、何度も何度もその光景に息を飲むことがあり、ムビラトリップが屋久島の自然に喜ばれているような気がして、素晴らしいスタートとなりました。
今回参加下さったお二人と、お二人を紹介してくれた友人、ムビラ奏者でもあり、熊本でご夫婦で作物を育て「オーガニックビーツ」というオーガニックショップを営む小倉典子さん、そしてこの企画をずっと応援してくれたアペルイの田中俊三氏に感謝いたします。
ムビラトリップの詳細については、下記リンクをご覧下さい。
ムビラと一緒に旅をしましょう!
ムビラガイド 濱田 森